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杜ニ消ユ

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かつて本州の山間部にはニホンオオカミが生息していた。

農村などでは今でもオオカミにまつわる昔話や伝承が残っており、私はそのわずかな形跡を一つづつ辿って見ることにした。

信仰されてきた山々や、棲家にしていたと言われる鍾乳洞、実際の頭骨など。

もちろんそこに彼らは存在せず、私は何度も彷徨うように森を撮り続けた。

 

狼は古代、大口真神と呼ばれ一部地域では「オイヌサマ」として奉られ、時には恐れ、敬い、御眷属として信仰されている。

だが文明開化を機に様々な理由でオオカミたちは森から姿を消し、1905年奈良県東吉野村で最後の捕獲となった。

そして現在、今ではかつての信仰がわずかに残り、多くの山間部では廃村に迫られている。

狼がいた森や山、そこに暮らした人々の営みの痕跡を残していく事を決めた。

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